ずん
「ねえねえ、最近"不健康系作家"がめっちゃ健康になってるらしいのだ。これって裏切りじゃね?」
やきう
「裏切りもクソもあるか。5年間睡眠時間が毎日1時間ずつズレるとか、ワイでも無理やわ。」
でぇじょうぶ博士
「非24時間睡眠覚醒症候群でやんすね。地球の自転周期に身体が同期できない状態でやんす。まるで火星人が地球で暮らしてるようなもんでやんす。」
ずん
「でもさあ、不健康って芸術家のステータスみたいなとこあるじゃん?太宰治とか中原中也とか。」
やきう
「お前アホか。そいつら早死にしとるやんけ。死んだら作品書けへんで。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。この詩人は"感受性は年齢で死ぬ"という真理に気づいたでやんすね。ならば健康な肉体で技術を磨く方が合理的でやんす。」
ずん
「でも電車すら乗れない状態から、いきなり週3で泳げるようになるって...」
やきう
「5回走って膝ぶっ壊して、プール入ったら肩が消えるって、もはやギャグやろ。」
でぇじょうぶ博士
「しかし8ヶ月継続して800m泳げるまで回復したでやんす。継続は力なりでやんすね。おいらも見習いたいでやんす。」
ずん
「でもさ、運動しても生活リズムは治らなかったんでしょ?結局薬飲んだら一発で治ったって...」
やきう
「それな。最初から病院行けやって話やん。8ヶ月も無駄にしとる。」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、それは違うでやんす。運動で体力をつけたから病院に行けたでやんす。病院に行く体力すらなかったでやんすからね。卵が先か鶏が先かでやんす。」
ずん
「なるほど...つまり、不健康すぎて病院に行けないから、まず運動して病院に行ける体力をつけて、それから病院に行ったってことか。」
やきう
「完全に負のスパイラルやな。しかも5年間放置て。ワイなら3日で病院行くわ。」
でぇじょうぶ博士
「でもこの人、その5年間も小説書き続けてたでやんすよ。ある意味プロでやんすね。」
ずん
「プロっていうか、もう他にやることなかったんじゃね?外出もできないし。」
やきう
「監禁状態で執筆とか、なろう小説の設定かよ。」
でぇじょうぶ博士
「まあ結果的に"マイナスをゼロに"という目標を達成したでやんす。普通の生活を取り戻せたのは素晴らしいことでやんす。」
ずん
「でもさ、"もう篠澤広が分からない"って締めくくってるけど...篠澤広って誰なのだ?」
やきう
「お前それ聞くんかい。多分、超不健康系の詩人やろ。知らんけど。」
でぇじょうぶ博士
「篠澤広は実在の詩人で、病的なまでの感受性で知られてるでやんす。つまりこの人は"不健康な感受性の権化"を理解できなくなった、健康になったでやんすね。」
ずん
「つまり、健康になったら不健康な人の気持ちが分からなくなったってことか...」
やきう
「それって結局、"貧乏人の気持ちは金持ちには分からん"みたいな話やん。」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんすね。健康と不健康は別世界でやんす。そしてこの人は健康側に渡ったでやんす。」
ずん
「なんか切ないのだ...でもボクは最初から健康側にいるから、篠澤広が分からないのは当然なのだ!勝ったのだ!」