ずん
「これゴジラ出現案件なのだ!連絡員が少将って、クマじゃなくて怪獣対策なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、ずん君。これは組織論の観点から見ると極めて合理的でやんす。決定権のある人物を派遣しないと、いちいち上に確認する無能メッセンジャーになってしまうでやんす。」
やきう
「ワイ思うんやけど、クマ相手に将軍出すとか、自衛隊も人材余っとるんちゃうか。」
かっぱ
「アホか。逆や逆。即日対応できる体制があるっちゅうことは、組織として健全な証拠やろが。」
ずん
「でも博士、この副師団長って空挺資格と幹部レンジャー持ってるのだ。素手でクマと戦う気なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それは違うでやんす。むしろ過酷な訓練を経験した人物だからこそ、現場の厳しさを理解して的確な指揮ができるでやんす。デスクワークだけの無能上司とは格が違うでやんすよ。」
やきう
「てか秋田県全域に出没って、もうクマの天下やんけ。人間が侵略者側なんちゃうか。」
かっぱ
「せやな。もはや対テロ作戦レベルの話やで。散発的な目撃情報が県全域ってのは、ゲリラ戦の様相を呈しとるわ。」
ずん
「じゃあボク、秋田には絶対行かないのだ。クマより怖いものはないのだ。」
でぇじょうぶ博士
「甘いでやんす、ずん君。統計的に見れば、クマよりも人間の方が遥かに危険でやんす。特にずん君のような無防備な人間は、クマよりも詐欺師に狙われる確率の方が1000倍高いでやんす。」
やきう
「草。でもこれ、第9師団だけやなく東北方面隊全体が動く可能性あるんやろ?規模感おかしいわ。」
かっぱ
「そらそうよ。秋田だけの問題やないからな。青森の副師団長が秋田まで出張っとるんやから、広域作戦前提やろ。」
ずん
「つまり、東北全域が戦場になるってことなのだ!?これは第三次世界大戦の始まりなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「...ずん君の脳内では、いつも何かが戦争してるでやんすね。これは単に、広域に渡る脅威に対して効率的な指揮系統を構築しているだけでやんす。」
やきう
「しかし小泉進次郎が『与えられた能力と権限を最大限生かし』とか言うとるけど、お前が言うなって感じやな。」
かっぱ
「おいおい、大臣の発言にケチつけんなや。まあ、気持ちはわかるけどな。」
ずん
「博士、これってつまり自衛隊がクマ狩りするってことなのだ?それって憲法違反じゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、それは災害派遣の枠組みでやんす。自衛隊法83条に基づく都道府県知事の要請による派遣でやんすから、合憲でやんす。クマは『災害』として扱われるでやんすよ。」
やきう
「災害(物理)やな。しかし便器舐められるくらい綺麗にせなアカンとか、将軍様の視察は大変やな。」
かっぱ
「そういう組織文化があるから、いざという時に動けるんやろ。普段から緊張感ないと、本番でもグダグダになるからな。」
ずん
「でもさ、クマって可哀想じゃないのだ?人間が山を開発したから降りてきたのに、駆除されるなんて理不尽なのだ。」
でぇじょうぶ博士
「お、ずん君にしては珍しく倫理的な視点でやんすね。でも現実問題として、人命が脅かされている以上、優先順位をつけざるを得ないでやんす。理想論だけでは人は死ぬでやんすよ。」
やきう
「ほんまそれ。ずん、お前が食っとる肉だって、元は可哀想な動物やったんやで。偽善者め。」
ずん
「うぐぐ...じゃあボク、これからヴィーガンになるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それより注目すべきは、この作戦の規模でやんす。第21普通科連隊が主体となるでしょうが、方面隊レベルの支援があるということは、相当な装備と人員が投入される可能性があるでやんす。」
やきう
「装備って、まさか戦車とか出すんか?クマ相手に10式戦車は過剰やろ。」
かっぱ
「アホか。戦車なんか山に入れるかいな。せいぜい小銃と猟銃、あとはドローンとかの監視機材やろ。」
ずん
「ドローンでクマを監視するのだ!?それってプライバシーの侵害なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「...ずん君、クマにプライバシー権はないでやんす。むしろ人間の安全を守るための合理的な手段でやんす。」
やきう
「てかさ、これ秋田県民からしたら、やっと政府が本気出してくれたって感じやろな。今まで放置されとったわけやし。」
かっぱ
「せやな。要請した日に将軍クラスが来るって、異例のスピード感やで。裏でかなり調整しとったんやろな。」
ずん
「じゃあこれ、実は前から計画されてたってことなのだ!?陰謀なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「陰謀じゃなくて、事前準備でやんす。危機管理において、想定されるリスクに対して事前に対応策を練っておくのは当然でやんす。ずん君みたいに行き当たりばったりじゃ、人は守れないでやんす。」
やきう
「しかしこれ、作戦が成功したら自衛隊の株爆上がりやな。災害派遣の新しい形や。」
かっぱ
「まあな。ただし失敗したら叩かれるのも自衛隊やけどな。そういうリスクを背負って出てくるんやから、敬意は払わなアカンわ。」
ずん
「でもさ、もしクマが全滅したら生態系が崩れるんじゃないのだ?そしたら次は鹿が増えすぎて、また自衛隊が出動するのだ!永久機関の完成なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「...ずん君の発想は、いつも斜め上を行くでやんすね。でも一理あるでやんす。駆除後の生態系管理も含めて、総合的な対策が必要でやんすよ。」
やきう
「結局、人間とクマの共生なんて無理なんやろな。どっちかが譲らな解決せえへん問題や。」
かっぱ
「共生いうても限度があるわな。人里に降りてきて人を襲うなら、それはもう共生やない。防衛やで。」
ずん
「じゃあボクが提案するのだ!クマ専用の居住区を作って、そこでエサを配給すればいいのだ!これで解決なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それはクマの動物園でやんす。既にあるでやんすよ。野生動物をそんな風に管理するのは、コストもかかるし現実的じゃないでやんす。」
やきう
「ていうか、ずんがクマのエサになればええんちゃう?一石二鳥や。」
ずん
「ひどいのだ!!でもボク痩せてるから不味いと思うのだ!だからクマもボクは食べないのだ!だから秋田に行っても安全なのだ!論破なのだ!」