ずん
「はるやまがサイバー攻撃されたのだ!スーツ屋にハッカーって、なんか変じゃないのだ?」
やきう
「アホか。今の時代、スーツ屋だろうがパン屋だろうが、全部デジタルや。個人情報ある所に悪党ありやで。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。ランサムウェアというのは、データを人質に取って身代金を要求する、デジタル時代の誘拐犯でやんすよ。」
ずん
「でも二次被害は出てないんでしょ?じゃあ大丈夫なのだ!」
やきう
「お前、楽観的すぎやろ。漏れた情報は闇サイトで売られとるかもしれんで。」
でぇじょうぶ博士
「実際、1.8万人分の個人情報というのは、闇市場では数百万円以上の価値があるでやんす。氏名、住所、電話番号、購入履歴...全部が商品になるでやんすよ。」
かっぱ
「ほんで会社は4ヶ月も黙っとったんか?隠蔽体質やないか。」
でぇじょうぶ博士
「6月に攻撃されて10月に発表...確かに遅いでやんすね。調査に時間がかかったとはいえ、まるで体に爆弾を抱えながら『大丈夫です』と笑顔で接客してたようなもんでやんす。」
ずん
「でもさ、スーツの情報なんて盗んでどうするのだ?『この人はシングルボタン派』とか知って意味あるのだ?」
やきう
「お前ホンマにアホやな。個人情報は組み合わせが命なんや。住所と名前があれば、なりすまし犯罪できるやろが。」
でぇじょうぶ博士
「特に怖いのは、他の流出情報と組み合わせられることでやんす。Aサイトの情報とBサイトの情報を組み合わせると、まるでパズルのように一人の人物像が完成するでやんす。」
かっぱ
「つまりワイらの情報は、すでにどこかで繋ぎ合わされとる可能性があるんか。」
でぇじょうぶ博士
「その可能性は極めて高いでやんす。現代人の個人情報は、もはや秘密でも何でもない。ただの公開データベースでやんすよ。」
ずん
「じゃあボク、もうネットで買い物しないのだ!」
やきう
「それで解決すると思っとるんか?お前の情報はもう漏れとるんやで。今更ネット断ちしても手遅れや。」
でぇじょうぶ博士
「実際、日本人の大半は複数のデータ流出事件に巻き込まれているでやんす。問題は流出したかどうかじゃなく、どう対処するかでやんすね。」
でぇじょうぶ博士
「基本は、パスワードを使い回さないこと。二段階認証を設定すること。そして定期的にクレジットカードの明細をチェックすることでやんす。」
やきう
「面倒くさいとか言うとる場合か。お前の口座が空っぽになってから後悔しても遅いんやで。」
でぇじょうぶ博士
「ランサムウェア攻撃は年々巧妙化しているでやんす。企業のセキュリティを突破するのは、もはや時間の問題でやんすよ。」
かっぱ
「つまり、どこで買い物しても危険ということやな。」
でぇじょうぶ博士
「残念ながらそうでやんす。大企業だから安全、中小企業だから危険という時代は終わったでやんす。全ての企業がターゲットでやんすよ。」
ずん
「じゃあボク、現金だけで生きていくのだ!カードも使わない、ネットも使わないのだ!」
ずん
「だって怖いのだ...情報漏れるくらいなら、最初から情報持たない方がマシなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「現実的には、完全に情報を守ることは不可能でやんす。大事なのは、漏れた時にどれだけダメージを最小化できるかでやんすよ。」
ずん
「でもさ、はるやまの情報が漏れて、ボクのスーツの好みが世界中に知られるのって...恥ずかしいのだ!」
かっぱ
「結局、情報漏えいで一番困るんは誰なんや?」
でぇじょうぶ博士
「企業の信用失墜と、顧客の二次被害リスクでやんすね。はるやまの場合、ブランドイメージの毀損は避けられないでやんす。」
やきう
「信用なんて一瞬で崩れるからな。築くのに100年、壊れるのに1秒や。」
でぇじょうぶ博士
「いや、それは言い過ぎでやんす。適切な対応と補償、そしてセキュリティ強化を示せば、信頼回復は可能でやんすよ。」
かっぱ
「でも正直、誰も覚えてへんやろ。ニュースなんて一週間もせんうちに忘れられるんや。」
やきう
「せやな。日本人の記憶力なんて金魚以下やからな。」
ずん
「じゃあ結局、企業は適当に謝っておけばOKってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「そういう認識が一番危険でやんす!次の攻撃を防ぐための投資を怠れば、また同じことが起きるでやんすよ。」
かっぱ
「でもセキュリティ投資ってめちゃくちゃ金かかるやろ?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。だから多くの中小企業は後回しにするでやんす。まるで火災保険をケチって、家が燃えてから後悔するようなもんでやんすね。」
やきう
「ほんで燃えた後は『想定外でした』って言うんやろ?毎回同じパターンや。」
ずん
「じゃあボク、もうAmazonでしか買い物しないのだ!大企業なら安全なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「Amazonだって過去に情報流出事件を起こしているでやんす。規模が大きいからといって安全とは限らないでやんすよ。」
やきう
「むしろデカい企業ほど、狙われやすいんや。金持っとるからな。」
ずん
「じゃあどこで買えばいいのだ!?もう何も信じられないのだ!」
ずん
「でも店まで行くの面倒なのだ...ボク、エリート会社員だから忙しいのだ...」
でぇじょうぶ博士
「まあ、結局のところ完璧なセキュリティは存在しないでやんす。だからこそ、漏れた時の対策を考えておくのが賢明でやんすよ。」
ずん
「よし!じゃあボク、今日から偽名で生きていくのだ!本名は捨てるのだ!」