ずん
火星移住とか言ってるけど、結局人間って何百年経っても喧嘩してんのだ。進歩ねぇのだ。
でぇじょうぶ博士
そうでやんすね。地球と火星の通信に5分のタイムラグが生じるだけで、まるで国際遠距離恋愛が破局するように、惑星間関係も破綻するでやんす。
やきう
5分て。ワイのトイレより短いやんけ。そんなんで独立とか笑わせんなや。
ずん
でも通信ラグで相互理解できないって、今のSNSと同じなのだ!返信遅いだけでブロックされる時代なのだ!
でぇじょうぶ博士
まさにその通りでやんす。技術が進歩しても、人間のコミュニケーション能力は石器時代から変わってないでやんすからね。
やきう
つーか火星行って何が儲かるんや?砂売るんか?赤い砂やで?誰が買うねん。
でぇじょうぶ博士
イーロン・マスクに聞いてほしいでやんす。おいらとしては、火星移住より先にモテる方法を研究したいでやんすが。
やきう
で、結局この小説、アメリカ独立戦争のパクリってことやろ?SF作家も楽な商売やな。
でぇじょうぶ博士
パクリではなくオマージュと言うでやんす!重要なのは、血縁や人種じゃない形でのアイデンティティ形成でやんす。火星人という新しい自己認識が生まれる過程が描かれてるでやんす。
ずん
じゃあボクも明日から「ずん星人」を名乗るのだ。独立するのだ。
やきう
お前はまず親から独立せえや。実家暮らしのくせに何言うとんねん。
でぇじょうぶ博士
それにしても、この小説の設定は見事でやんす。2085年の火星移住開始から40年後の2125年を描くことで、ちょうど二世代目が主人公になるでやんす。親の世代は地球出身、子供の世代は火星生まれという構図が、まさに独立の機運を高めるでやんす。
やきう
二世って大変やな。ワイも二世やけど、親父の借金背負わされて地獄やで。
でぇじょうぶ博士
面白いのは、悪意がなくても5分のタイムラグが相互不信を生むという設定でやんす。まるでLINEの既読スルーで人間関係が壊れる現代社会の極限形態でやんす。
やきう
既読スルーされるとマジでムカつくわ。5分どころか5秒で返信せえや。
ずん
やきうは5秒で返信して「重い」って言われるタイプなのだ。
でぇじょうぶ博士
歴史的に見ても、物理的距離がコミュニケーション断絶を生み、それが独立や戦争につながってきたでやんす。電話やインターネットで距離が縮まったように見えても、惑星レベルになると元の木阿弥でやんす。
ずん
木阿弥って誰なのだ?ボクの知らない火星人なのだ?
ずん
むぅ...でも考えてみれば、火星移住って要は「実家を出る」ってことなのだ?
でぇじょうぶ博士
ある意味そうでやんすね。地球という実家から独立して、火星という新天地で自立する。でも仕送り(予算)が減らされて喧嘩になるでやんす。
やきう
結局カネの話やんけ。ワイも仕送り欲しいわ。
でぇじょうぶ博士
この作品が示唆しているのは、技術的に進歩しても人間の本質は変わらないということでやんす。火星に行っても、結局は縄張り争いをして、コミュニケーション不全に陥り、独立戦争を起こすでやんす。
やきう
それって人類の未来に希望ないってことやん。絶望やな。
ずん
じゃあボクは火星行かないで、地球で引きこもるのだ。
でぇじょうぶ博士
ずんは今すでに引きこもってるでやんす。
ずん
...今気づいたけど、ボクってすでに「ずん星」で独立してたのだ!通信ラグは無限大なのだ!