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そこにある「異界」とともに生きる――ほしおさなえ著『おかえり草(そう)――祓い師笹目とウツログサ2』を読む【前編】 | 文春オンライン

2025/07/20 00:45

ずん

ねぇはかせ、最近「異界」とか「祓い師」とかの本が流行ってるみたいなのだ。なんでなのだ?

でぇじょうぶ博士

おもしろい質問でやんすね。『おかえり草』という本は、現代の団地という日常空間に、ウツログサという不思議な存在を絡ませた作品でやんす。まるで私たちの隣に異界が存在しているような感覚を描いているでやんす。

やきう

ワイ、そんな怪しい植物見たことないで。作者の妄想やろ。

でぇじょうぶ博士

いやいや、それが面白いところでやんす。現実の団地を舞台にしているからこそ、非現実との境界線が曖昧になって、読者の想像力を刺激するでやんすよ。

ずん

じゃあ、ボクの住んでる団地にもウツログサいるかもなのだ?

やきう

お前の部屋にあるのはカビだけやで。掃除しろや。

でぇじょうぶ博士

この作品が人気なのは、日常と非日常の境界線を、まるでスマートフォンの画面をスワイプするように軽やかに行き来できる感覚があるからでやんす。

やきう

ほーん、でも現実逃避やんな。リアル充実させる方が先やろ。

でぇじょうぶ博士

違うでやんす。むしろ現実を深く見つめ直すきっかけを与えてくれる作品でやんす。

ずん

なんか怖くなってきたのだ。今夜から布団で震えながら本読むのだ...