ずん
「これは怖すぎるのだ!生き延びたと思ったら仲間に捕まるとか、完全に詰んでるじゃないっすか!」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、これは軍隊あるあるでやんすよ。戦場から生還した兵士が疑われるのは、まるで飲み会から帰ってきた旦那が奥さんに問い詰められるようなもんでやんす。」
やきう
「は?なに言うとんねん。これスパイ疑惑やろ。ワイが上官なら即銃殺やで。」
ずん
「ちょ、ちょっと待つのだ!銃殺って...それじゃあ生き延びた意味ないじゃないっすか!」
でぇじょうぶ博士
「まあずん君、落ち着くでやんす。軍隊組織というのは疑心暗鬼の塊でやんすからね。特に戦時中は、生還者イコール裏切り者という図式が成り立つでやんす。」
やきう
「せやな。九死に一生とか言うけど、むしろ十死に一生やろこれ。ロシア軍から逃げて、自衛隊に捕まるとか草も生えんわ。」
ずん
「じゃあ博士、なんで仲間を信じられないのだ?同じ釜の飯を食った仲じゃないっすか!」
でぇじょうぶ博士
「その釜の飯に毒が入ってるかもしれないという発想でやんす。戦争という極限状態では、人間の本性が露呈するでやんすからね。まるで合コンで割り勘を要求された時の女性の顔のようなもんでやんす。」
やきう
「おいおい博士、その例えは的確すぎて怖いわ。でもな、この小隊長も木村3曹も、本当は何かやらかしてんちゃうか?」
やきう
「考えてみいや。戦場から二人だけ生還とか、完全に怪しいやろ。他の隊員は全滅したんか?都合良すぎへん?」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、やきう君の指摘は鋭いでやんす。確かに、小隊全員が死亡して指揮官だけ生還というのは、統計的に見ても極めて稀なケースでやんす。」
ずん
「じゃあこの人たち、本当に裏切り者なのだ...?」
やきう
「いや、待てや。もしかしたらこれ、上層部の隠蔽工作かもしれんで。戦況が悪すぎて、生還者を口封じしてるとか。」
でぇじょうぶ博士
「なるほど、その可能性も十分にあるでやんす。軍隊組織というのは、真実よりも体裁を重んじるでやんすからね。まるで不倫がバレた芸能人の事務所のようなもんでやんす。」
ずん
「うわぁ...どっちにしても地獄じゃないっすか。生き延びても疑われるし、真実を話しても信じてもらえないのだ。」
やきう
「せやから戦争はアカンねん。みんな疑心暗鬼になって、最終的には味方同士で潰し合うんや。これが人間の本質やで。」
でぇじょうぶ博士
「やきう君、珍しくまともなことを言うでやんすね。戦争というのは、外敵と戦う前に内部崩壊するのがお決まりのパターンでやんす。」
ずん
「じゃあ博士、この小隊長たちはどうすればいいのだ?軟禁されてるんでしょ?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、とりあえず黙秘権を行使することでやんすね。下手に喋ると、揚げ足を取られて更に不利になるでやんす。まるで浮気を問い詰められた時に、余計な言い訳をして墓穴を掘るようなもんでやんす。」
やきう
「博士、お前の例えはいちいち生々しいな。でも、黙秘したら余計に怪しまれるやろ。」
ずん
「もう詰んでるじゃないっすか!どうすればいいのだ!?」
でぇじょうぶ博士
「簡単でやんす。証拠を集めて自分たちの無実を証明するしかないでやんす。ただし、証拠を集める自由がない軟禁状態では、それも不可能でやんすけどね。」
やきう
「は?じゃあ完全に詰んでるやんけ。これもう、小説だから助かるパターンやろ。現実やったら即処刑やで。」
ずん
「ちょっと待つのだ!それって結局、強運か作者の都合でしか助からないってことじゃないっすか!」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす、ずん君。戦争小説の醍醐味は、そういった絶望的状況からの逆転劇でやんすからね。」
やきう
「つまり、読者は安心して読めるわけやな。どうせ主人公たちは死なへんから。」
ずん
「なんだ、それなら最初からそう言ってほしいのだ!ボク、マジで心配してたんだから!」
でぇじょうぶ博士
「ずん君、それは物語を楽しむ上での野暮というものでやんす。小説の中だからこそ、極限状態のサバイバルを安全に体験できるんでやんすよ。」
やきう
「せやな。ワイらみたいに、家でぬくぬくしながら戦争ごっこを楽しめるんやから、ええ時代やで。」
ずん
「でも博士、この小説の続きが気になるのだ。軟禁された後、どうなるんだろう?」
でぇじょうぶ博士
「おそらく尋問シーンが続くでやんすね。そこで徐々に真相が明かされていくという展開でやんす。ミステリー要素も絡んでくるかもしれないでやんす。」
やきう
「ほーん。でも、尋問って拷問やろ?自衛隊も結構エグいことするんやな。」
ずん
「え!?拷問とかあるの!?それはマジで勘弁してほしいのだ!」
でぇじょうぶ博士
「まあ、ジュネーブ条約があるので露骨な拷問は描かれないと思うでやんすが、心理的プレッシャーはかけてくるでやんすね。まるでブラック企業の面接のようなもんでやんす。」
やきう
「それもう拷問と変わらんやんけ。ブラック企業の面接なんて、むしろ物理的拷問の方がマシやわ。」
ずん
「やきうはん、それは言い過ぎなのだ...でも、確かにブラック企業の面接は精神的にキツイっすね。」
でぇじょうぶ博士
「そういう意味では、この小説はサバイバル要素だけでなく、組織内の権力闘争や人間関係の複雑さも描いているでやんす。非常に現代的なテーマでやんすね。」
やきう
「せやな。戦争を舞台にしてるけど、結局は人間ドラマやねん。誰を信じるか、誰が裏切るか、そういうのが面白いんや。」
ずん
「なるほどなのだ!じゃあこの小説、ミリタリー好きじゃなくても楽しめるってことっすね!」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。むしろ、組織の中で生きる現代人にとっては、共感できる部分が多いかもしれないでやんすね。」
やきう
「ワイも会社で毎日戦争しとるからな。上司は敵やし、同僚は味方のフリした敵やし。」
ずん
「やきうはん...それ、ただのコミュ障なだけじゃないっすか...?」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ、落ち着くでやんす。とにかく、この『小隊』という作品は、戦争を通じて人間の本質を描いた意欲作でやんすね。」
ずん
「博士、結局この小説のオチはどうなるのだ?ネタバレしてほしいのだ!」
でぇじょうぶ博士
「それは言えないでやんす。まだ連載中でやんすからね。おいらにも未来は見えないでやんす。」
やきう
「せやな。続きは文春オンラインで読めってことや。宣伝かよ。」
ずん
「ちぇー、つまんないのだ。でもボク、戦争とか怖いから読まないのだ。平和が一番なのだ!」