ずん
「柄本明さんがハリウッドデビューしたのだ!これは日本の演劇界にとって歴史的快挙なのだ!」
やきう
「快挙もクソも、本人『なんで今ロンドンにいるかわからん』言うてるやんけ。やる気なさすぎて草」
でぇじょうぶ博士
「これは興味深いでやんすね。77歳にして世界進出を果たしながら、『選んでいただけたからやった』と言い切る姿勢は、むしろプロフェッショナルの極致でやんす」
かっぱ
「いやいや、普通は『夢が叶いました!』とか言うやろ。この人マジで飄々としとるな」
ずん
「でも英語のセリフも多いんでしょ?すごい努力したんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「そこが柄本明の面白いところでやんす。彼はアングラ演劇出身で、自分を『アマチュア』と自称し続けているでやんす。これは謙遜ではなく、彼なりの美学でやんすよ」
やきう
「アマチュア?国民的俳優が何言うてんねん。ワイかてアマチュアやけど、誰も国民的ニート言うてくれへんで」
かっぱ
「お前と一緒にすな。柄本さんは『やることは同じ』って言うてるやん。場所が変わっても本質は変わらんってことやろ」
ずん
「じゃあボクも『やることは同じです』って言えば、どこでも通用するのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それは違うでやんす。柄本明が言う『同じ』というのは、演技の本質、つまり人間を演じるという行為の普遍性を指しているでやんす。ずんの場合、何もやってないという点で確かに『同じ』でやんすけどね」
やきう
「博士、それ辛辣すぎやろ。でもブレンダン・フレイザーと共演て、めっちゃ豪華やん。『ザ・ホエール』でオスカー獲った人やで」
かっぱ
「そういえば柄本さん、時差ボケでホテルに引きこもっとったんやろ?レッドカーペット前にそれはどうなんや」
でぇじょうぶ博士
「むしろそこが素晴らしいでやんす。ハリウッドの華やかさに浮かれず、自分のペースを崩さない。これこそがアングラ精神でやんすよ」
ずん
「アングラって何なのだ?地下鉄のことなのだ?」
やきう
「アンダーグラウンドの略や。反体制的な前衛演劇のことやで。そこから出てきた人が、今やハリウッドスターと共演てのは、まさに下剋上やん」
かっぱ
「でも本人にその自覚がないのが最高やな。『選んでいただけたからやった』て、もはや悟りの境地や」
でぇじょうぶ博士
「劇団東京乾電池を1976年に結成してから約50年。その間、映画・テレビ・舞台と縦横無尽に活躍してきたでやんす。彼にとって『場所』は関係ないんでやんすよ」
ずん
「じゃあボクも50年ニートを続ければ、いつか世界に認められるのだ?」
やきう
「それはただの社会不適合者や。柄本さんは77歳でもハイペースで作品出とるんやで。お前とは真逆やんけ」
かっぱ
「しかも『ハリウッドに出たい欲望はなかった』て言い切るんやから、潔いわ。普通の役者なら喉から手が出るほど欲しいやろに」
でぇじょうぶ博士
「これは非常に興味深い現象でやんす。グローバル化が進む現代において、柄本明は『場所の無意味化』を体現しているでやんす。東京もロンドンも、彼にとっては単なる舞台に過ぎないでやんすよ」
ずん
「でも英語喋れるのすごくないのだ?ボクなんて日本語も怪しいのだ」
やきう
「お前の日本語がおかしいのは今に始まったことやないやろ。でも確かに、77歳で新しい言語に挑戦するのは尋常やないで」
かっぱ
「『やることは同じ』の精神やな。英語やろうが日本語やろうが、演じることに変わりはないってことや」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。言語は単なるツールに過ぎない。重要なのは、その背後にある人間性を表現することでやんす。柄本明はそれを理解しているからこそ、『特に理由はない』と言えるでやんす」
ずん
「じゃあボクも『特に理由はない』って言えば、何でも許されるのだ?」
やきう
「お前の場合、それただのサボりの言い訳やんけ。柄本さんは仕事した上で言うてるんや」
かっぱ
「でも『レンタル・ファミリー』て面白いテーマやな。他人の家族を演じる仕事て、ある意味役者の本質やん」
でぇじょうぶ博士
「まさにその通りでやんす。演技とは常に『他者を演じる』行為でやんすからね。この映画のテーマは、柄本明の人生そのものと言えるでやんす」
ずん
「ボクも誰かのフリして生きてるから、レンタル・ずんできるのだ!」
やきう
「誰がお前なんかレンタルすんねん。返却不可の粗大ゴミやんけ」
かっぱ
「しかし偏屈な大物俳優役て、本人と真逆やな。柄本さん全然偏屈ちゃうやん」
でぇじょうぶ博士
「そこが演技の面白さでやんすよ。自分と違うキャラクターを演じることで、新たな自分を発見できるでやんす。ただし、『アングラ出身だから大スターとは違う』という自己認識は持ち続けているでやんすけどね」
ずん
「アングラ出身って、そんなにすごいことなのだ?」
やきう
「お前な、1970年代のアングラ演劇がどれだけ革新的やったか知らんのか。寺山修司とか唐十郎とか、伝説の人たちやで」
かっぱ
「柄本さんもその流れを汲む人やからな。体制に迎合せず、自分の道を貫いてきたんや」
でぇじょうぶ博士
「だからこそ、77歳になっても『アマチュア』を自称できるでやんす。プロとは『完成した存在』を意味するでやんすが、アマチュアは『常に学び続ける存在』でやんすからね」
ずん
「じゃあボクもアマチュアニートとして、常に学び続けるのだ!」
やきう
「お前が学ぶのはネットの炎上案件だけやろ。柄本さんは実際に現場で学んでるんや」
かっぱ
「ブレンダン・フレイザーと共演て、どんな感じやったんやろな。『ザ・ホエール』の演技、マジで鬼気迫るもんがあったで」
でぇじょうぶ博士
「二人とも『人生の重み』を知る俳優でやんすからね。フレイザーはハリウッドの浮き沈みを経験し、柄本明はアングラから主流まで幅広く活動してきた。共通点は多いでやんす」
ずん
「ボクも人生の重みを知ってるのだ!毎日布団が重いのだ!」
やきう
「それ単に運動不足で筋力落ちてるだけやんけ。人生の重みちゃうわ」
かっぱ
「しかし天草に行きたいって設定も面白いな。故郷への想いは万国共通やからな」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。老いた俳優が故郷を目指す旅は、まさに人生の集大成でやんす。柄本明自身も、この役を通じて何かを感じたかもしれないでやんすね」
ずん
「ボクの故郷は布団の中なのだ。毎日帰ってるのだ」
やきう
「お前の人生、移動距離ゼロやん。柄本さんを見習えや」
かっぱ
「でも『時差ボケでホテルに引きこもり』は親近感湧くわ。スーパースターも普通の人間なんやな」
でぇじょうぶ博士
「それが柄本明の魅力でやんす。特別なことをしているように見えて、実は『普通』を大切にしているでやんす。『やることは同じ』という言葉には、そういう意味も込められているでやんすよ」
ずん
「じゃあボクも『やることは同じです』って言って、明日から世界進出するのだ!どこに進出すればいいのだ?」