ずん
「NISA使えば誰でも金持ちになれるって記事が出てるのだ!これは朗報なのだ!」
やきう
「ワイもそう思ってたけど、年7%って盛りすぎちゃうか?そんなうまい話あるわけないやろ。」
でぇじょうぶ博士
「確かに年7%という数字は魅力的に聞こえるでやんすが、これはあくまで『期待値』でやんす。つまり、ギャンブルで『期待値が高いから儲かる』と言ってるのと大差ないでやんすよ。」
かっぱ
「ほんまかいな。ほな10年後に520万になるっちゅう計算も怪しいんか?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。この計算には『毎年きっちり7%ずつ増える』という前提があるでやんすが、実際の株式市場は上下に激しく変動するでやんす。ある年は30%増えて、次の年は20%減るなんてザラでやんすからね。」
ずん
「じゃあ結局、増えないってことなのだ?詐欺じゃないのだ?」
やきう
「記事には『S&P500が過去10年で年率10%超えた』って書いてあるやん。それは事実やろ?」
でぇじょうぶ博士
「『過去10年』という部分が曲者でやんす。2014年から2024年は、たまたまアメリカのIT企業が爆発的に成長した時期でやんす。この期間だけを切り取って『これが普通』と言うのは、まるで宝くじに当たった人を見て『宝くじは儲かる』と言うようなものでやんす。」
かっぱ
「ほな、この橘玲っちゅう人は嘘つきなんか?」
でぇじょうぶ博士
「嘘ではないでやんすが、都合の良い部分だけを切り取ってるでやんすね。例えば2000年から2010年の『失われた10年』では、世界株式の平均リターンはほぼゼロだったでやんす。この期間に投資してた人は、10年間ずっと元本割れでやんすよ。」
ずん
「じゃあボクが投資始めたら、また失われた10年が来るのだ...」
やきう
「お前が投資始めたら、それが底値のサインやろな。」
でぇじょうぶ博士
「さらに言えば、記事では『20歳の若者が月3万円を積み立て』とありますが、今の20歳で月3万円も投資に回せる人がどれだけいるでやんすか?奨学金の返済や低賃金で苦しんでる若者が大半でやんす。」
かっぱ
「ほんまやな。『余裕のある資金』って時点で、ほとんどの若者には関係ない話やん。」
ずん
「つまり、金持ちがさらに金持ちになる制度ってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「残念ながらその通りでやんす。しかも記事では『32万円の税金が浮く』と書いてますが、そもそも160万円の利益が出る前提でやんす。損失が出たら税金もクソもないでやんすよ。」
やきう
「でも国が推奨してる制度やし、多少はマシなんちゃうん?」
でぇじょうぶ博士
「国が推奨してる理由は『年金制度が破綻寸前だから、自分で何とかしろ』というメッセージでやんす。つまり『今後は面倒見きれないから、自己責任で資産作ってね』という投げやりな制度でやんすよ。」
かっぱ
「えげつないな。ほな結局、NISAはやった方がええんか、やめた方がええんか?」
でぇじょうぶ博士
「長期的に見れば、やらないよりはマシでやんす。ただし『誰でも簡単に資産が増える魔法の制度』ではないでやんす。市場が暴落したときに狼狽売りせず、淡々と積み立てを続けられる精神力が必要でやんすね。」
ずん
「じゃあ臆病者には向いてないってことじゃないのだ!タイトル詐欺なのだ!」
やきう
「橘玲も罪なことするわ。臆病者を煽って投資させるとか、詐欺師の手口やん。」
でぇじょうぶ博士
「まあ、本のタイトルは出版社が決めることも多いでやんすからね。著者の意図と違う形でセンセーショナルになってる可能性もあるでやんす。」
かっぱ
「ほな、アインシュタインの『複利は人類最大の発明』ってのは?」
でぇじょうぶ博士
「それ、実は出典不明の格言でやんす。アインシュタインが本当に言ったという証拠はどこにもないでやんす。金融業界がマーケティングのために作った可能性が高いでやんすね。」
やきう
「記事全体が『希望的観測』と『都合のいいデータ』の寄せ集めってことやな。」
でぇじょうぶ博士
「辛辣でやんすが、概ねその通りでやんす。ただし、長期積立投資自体は悪い選択肢ではないでやんす。重要なのは『確実に儲かる』という幻想を捨てて、リスクを理解した上で始めることでやんすね。」
かっぱ
「結局、金融リテラシーがないやつは搾取されるだけってことやな。」
ずん
「じゃあボクは投資しないで、全部ずんだ餅に変えるのだ!それなら確実に幸せになれるのだ!」