ずん
「声優が朗読する時代が来たのだ!これでボクも働かずに本が読めるのだ!」
やきう
「お前、働いてへんやろ。つーか、耳で聞くのも読むって言うんか?日本語崩壊しとるわ。」
でぇじょうぶ博士
「ふむふむ、オーディオファーストでやんすか。つまり、本という形を経由せずに直接音声コンテンツとして世に出すということでやんす。」
ずん
「でも、それって本じゃないのだ?ただのラジオドラマなのでは?」
でぇじょうぶ博士
「いい質問でやんす!確かに形式的にはラジオドラマに近いでやんすが、決定的な違いは『物語の主体が文字ではなく音声にある』という点でやんす。従来は『文字→音声』という変換プロセスがあったでやんすが、今は『音声→文字』という逆転現象が起きているでやんす。」
やきう
「要するに、出版社が本を作るリスク避けとるだけやろ。印刷代ケチって、声優に丸投げしとるだけや。」
ずん
「でも早見沙織さんの声で聞けるなんて最高なのだ!これは神サービスなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「まあ確かに、人気声優の起用は大きな武器でやんすね。ただし、これは諸刃の剣でもあるでやんす。声優のファンは集まるでやんすが、作品の内容よりも『誰が読んでいるか』が重視される危険性があるでやんす。」
やきう
「つまり、中身スッカスカでも声優人気でゴリ押しできるってことやな。まさに現代の搾取構造やんけ。」
ずん
「ちょっと待つのだ!でも『ながら作業ができる』って最高じゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それも一長一短でやんす。確かに通勤中や家事中に聞けるのは便利でやんすが、同時に『集中して読む』という行為が失われるでやんす。人間の脳は、マルチタスクをしているつもりでも実際には注意が分散しているだけでやんすからね。」
やきう
「ワイ、運転しながらオーディブル聞いとったら、話の内容全部飛んだわ。気づいたら知らん高速乗っとったし。」
でぇじょうぶ博士
「しかも、オーディオファースト作品は『後から書籍化される』という従来とは逆のフローでやんす。つまり、音声で人気が出たものだけが本になる、という選別システムでやんすね。」
やきう
「結局、出版業界も博打打ちたくないってことやろ。リスク回避しまくりやんけ。」
ずん
「でも、目が疲れないのは本当にいいのだ。ボク、最近スマホの見すぎで視力が0.1になったのだ。」
でぇじょうぶ博士
「それはオーディブルの問題じゃなくて、ずんの生活習慣の問題でやんす...。」
やきう
「お前、どうせエロ動画見すぎやろ。視力よりも先に人間性を回復させろや。」
ずん
「むぅ...でも、声優の演技が楽しめるのは事実なのだ!これは新しいエンタメの形なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「確かにそうでやんす。声優の表現力によって、活字では表現できない感情の機微が伝わるでやんす。ただし、それは『読者の想像力を奪う』という側面もあるでやんす。活字を読むとき、人は自分の中で声や情景を想像するでやんすが、オーディオブックではその余地がなくなるでやんす。」
やきう
「要するに、脳みそ使わんでええってことやろ。ワイら、どんどんアホになっていくんやな。」
でぇじょうぶ博士
「いやいや、そうじゃないでやんす。オーディオブックは『本を読む時間がない人』や『活字が苦手な人』にとっては素晴らしいツールでやんす。問題は、それが『唯一の選択肢』になってしまうことでやんす。」
やきう
「結局、Amazonの戦略通りってわけやな。サブスク漬けにして、ユーザーを依存させる。まんまとハマっとるやんけ。」
ずん
「でも、月額1500円で聴き放題なら安いのだ!本を買うより全然お得なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「その発想こそが罠でやんす。『聴き放題』という言葉に踊らされて、実際にはそこまで多くの作品を消化できていない人が大半でやんす。結果的に、Amazonだけが儲かるシステムでやんすね。」
やきう
「ワイ、Netflix契約しとるけど、見とるの『水曜どうでしょう』だけやわ。完全に養分や。」
ずん
「それはまた別の問題なのだ...。でも、audiobook.jpも参入してるってことは、市場が伸びてるってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。オーディオブック市場は年々拡大していて、特にコロナ禍以降は『おうち時間』の増加で需要が急増したでやんす。今後もこの傾向は続くと予想されるでやんす。」
やきう
「つまり、人類は文字を読む能力を失っていくわけやな。ディストピアやんけ。」
ずん
「ちょっと大げさなのだ!でも、確かに最近の若者は本を読まないって言うのだ...。」
でぇじょうぶ博士
「それは昔からずっと言われていることでやんす。どの時代も『最近の若者は...』という批判はあったでやんす。重要なのは、『形式が変わっても、物語を楽しむ本質は変わらない』ということでやんす。」
やきう
「ええこと言うやん。でも、お前モテへんけどな。」
でぇじょうぶ博士
「それは関係ないでやんす!おいらは研究に人生を捧げているでやんす!」
ずん
「まあまあ、落ち着くのだ。でも、オーディオファースト作品って、今後どうなっていくと思うのだ?」
でぇじょうぶ博士
「恐らく、さらに多様化していくでやんす。例えば、AIによる音声合成技術が発達すれば、好きな声優の声で好きな作品を聞けるようになるかもしれないでやんす。あるいは、バイノーラル録音によって、より臨場感のある音響体験が可能になるかもしれないでやんす。」
やきう
「つまり、リアル声優の仕事が奪われるってことやな。技術の進歩は残酷やで。」
ずん
「それは悲しいのだ...。でも、早見沙織さんの仕事がなくなるのは困るのだ!」
でぇじょうぶ博士
「まあ、完全に置き換わることはないでやんす。人間の声には、AIには再現できない『温かみ』があるでやんすからね。ただし、業界の構造は確実に変わっていくでやんす。」
やきう
「結局、全部Amazonの手のひらで踊らされとるだけやんけ。我々は搾取される側や。」
ずん
「でも、便利なものは便利なのだ。ボクは今後もオーディブル使い続けるのだ!それに、働かなくても本が読めるなんて最高なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「だから、それは『読む』とは言わないでやんす...。」
ずん
「細かいことは気にしないのだ!これからは耳で本を『見る』時代なのだ!」
やきう
「お前、もう日本語めちゃくちゃやんけ...。」
ずん
「むぅ...とにかく、ボクは早見沙織さんの声で永遠に物語を聞き続けるのだ!これで一生働かなくても生きていけるのだ!」