ずん
「なんか、すごい重い話なのだ...でも、これって語り部の人たち、本当に辛くないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「むしろ、辛いからこそ語らねばならないと考えているでやんす。記憶というのは、痛みを伴うほど人の心に刻まれるでやんすからね」
やきう
「でもな、ワイが思うんやけど、『学校に戻りなさい』って言わんかったことを後悔してるって...結果論やんけ」
でぇじょうぶ博士
「やんすね。しかしその結果論こそが、生存者を一生苦しめるでやんす。『もしあの時...』という仮定は、まるで終わらない悪夢のように繰り返されるでやんすよ」
ずん
「でも博士、『また津波なんて来ねえべ』って思っちゃうのは普通なのだ。ボクもきっとそう思うのだ」
でぇじょうぶ博士
「そこが人間の脳の限界でやんすね。過去の経験に基づいて判断するのが人間の本能でやんすが、未曾有の災害はその経験則を超えてくるでやんす」
やきう
「双眼鏡持って海見に行くとか、これもう好奇心猫を殺すやつやん。昔の人は何でもすぐ見に行くんやな」
でぇじょうぶ博士
「確かに現代人から見れば危機管理意識が低いように見えるでやんすが、当時の認識レベルではそれが『普通』だったでやんす。防潮堤を過信していたのも事実でやんすね」
ずん
「4.7メートルの防潮堤があったのに、それでも津波が来たってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「やんす。第1波では浸水しなかったから油断したでやんすが、第2波、第3波がさらに高くなることを想定していなかったでやんすね。津波というのは波の集合体でやんすから」
やきう
「でもこれ、『オレのこと、置いていかないでけろ』って最期の表情の話はまだ出てきてへんやん。どんだけ引っ張るねん」
でぇじょうぶ博士
「それが語り部の技術でやんす。聞き手の心を徐々に震災の現場へ引きずり込んでいくでやんす。まるで津波のように、じわじわと...」
でぇじょうぶ博士
「失礼したでやんす。でも、この夫妻が『ばっぱの手を放せ』と叫んだ瞬間こそが、人間の究極の選択でやんすね。自分が生きるか、相手を助けるか」
やきう
「トロッコ問題のリアル版やんけ。哲学の授業でやるやつが、目の前で起きとったってことか」
ずん
「でも、手を放さなかったら3人とも死んでたかもしれないのだ...」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。理性ではそう理解できても、感情が納得しないでやんす。だからこそ、この夫妻は語り続けることで、自分を許そうとしているのかもしれないでやんすね」
やきう
「語り部って、結局セルフセラピーみたいなもんなんか?」
でぇじょうぶ博士
「それも一面でやんすが、同時に社会への警鐘でもあるでやんす。『次の災害が来た時、同じ過ちを繰り返さないで』というメッセージでやんすね」
ずん
「じゃあボクも、今日からカップラーメン備蓄するのだ!」
やきう
「お前、それ防災じゃなくて単なる引きこもり生活の準備やろ」
ずん
「ち、違うのだ!これは災害に備えた戦略的食料確保なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「...まあ、備蓄すること自体は悪くないでやんすが、賞味期限切れで全部捨てる未来が見えるでやんすね」
ずん
「そ、そんなことないのだ!ボクは計画的に...って、あれ?去年買ったカップラーメン、まだ押し入れにあったような...」
ずん
「う、うるさいのだ!でもボク思ったんだけど、この記事の最大の教訓って『津波てんでんこ』ってやつなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「鋭い指摘でやんす。『津波てんでんこ』とは、津波が来たらてんでバラバラに逃げろという教えでやんすね。家族を探して戻ったりせず、まず自分が生き延びろという...」
やきう
「でも実際、家族置いて逃げるなんて無理やろ。人間そんな割り切れへんわ」
ずん
「じゃあボク、一人暮らしだから最強なのだ!誰も気にせず逃げられるのだ!」
やきう
「...お前、それ強がりやなくて、マジで誰も心配してくれへんだけやろ」