ずん
「ねえねえ、シャープが『らしさ』を取り戻すって言ってるけど、そもそも『らしさ』って何なのだ?」
やきう
「ワイに言わせりゃ、『らしさ』なんて負け犬の遠吠えやで。儲からんからポイ捨てされただけやろ。」
でぇじょうぶ博士
「むむむ、それは違うでやんす。シャープの『らしさ』というのは、尖ったモノづくりの精神でやんす。社名の由来となったシャープペンシルから始まり、液晶のAQUOSまで、常に先駆者だったでやんすよ。」
かっぱ
「せやけど、鴻海に買われてからは完全に中国の下請け工場みたいになっとったやんけ。」
ずん
「ふーん。じゃあ、10年間何してたのだ?サボってたのだ?」
でぇじょうぶ博士
「サボってたわけじゃないでやんす。むしろ鴻海流の徹底的なコストカットと効率化で、瀕死の状態から黒字体質に戻したでやんす。ただし、その代償として大型液晶工場を売却したり、独自性のある製品開発が後回しになったでやんすけどね。」
やきう
「つまり、延命治療しただけで根本的な病気は治ってへんってことやな。草生えるわ。」
かっぱ
「辛辣やなぁ。でも半分当たっとるで。鴻海の親会社としては、シャープのブランドを使ってApple向けのiPhoneパネル作る方が儲かるからな。」
ずん
「えー!じゃあシャープの社員さんたちは、実質Appleのために働いてたってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、そういう側面もあるでやんすね。ただし、それで会社が潰れずに済んだのも事実でやんす。まるで自分の家を抵当に入れてギリギリで生活してる状態だったでやんすよ。」
やきう
「で、今度はEVやAIに手を出すって?また失敗フラグ立ててるやんけ。学習能力ゼロか?」
かっぱ
「まあ待てや。鴻海はEV事業に本気で取り組んどるし、シャープの技術と組み合わせれば可能性はあるで。」
ずん
「でも、EVってテスラとかトヨタとか、もう強い会社いっぱいあるのだ。今さら参入して勝てるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「鋭い指摘でやんすね。確かにEV市場は既にレッドオーシャンでやんす。でも、シャープが狙ってるのは車両そのものじゃなく、車載ディスプレイや各種センサー、AIによる運転支援システムなどの部品供給でやんす。言ってみれば、ゴールドラッシュの時に金を掘るんじゃなく、スコップを売る商売でやんすよ。」
やきう
「ほーん、それなら理解できるわ。でも白物家電の高付加価値路線って何やねん。冷蔵庫がAIで喋り出すんか?」
かっぱ
「実際、そういう製品も出とるで。シャープはもともとプラズマクラスターとか、独自技術を家電に組み込むの得意やったからな。」
ずん
「プラズマクラスター!あれ効果あるのかないのか、よくわからないやつなのだ!」
でぇじょうぶ博士
「ずんはアホでやんすか。プラズマクラスターは効果が実証されてるでやんす。ただし、その効果を実感できるかは別問題でやんすけどね。まるで占いみたいなもんでやんす。信じる者は救われるでやんすよ。」
やきう
「結局、宗教やんけ!でも売れてるんやからビジネスとしては成功や。ワイも信者になろかな。」
かっぱ
「お前、さっきまで批判しとったやんけ。節操ないなぁ。」
ずん
「ところで、沖津社長が『シャープらしさを取り戻したい』って言ってるけど、具体的に何するのだ?」
でぇじょうぶ博士
「記事によると、消費者向け製品で高付加価値路線、つまりプレミアム戦略でやんす。安売り競争から抜け出して、『ちょっと高いけど、これシャープだから』って思わせる製品を作る作戦でやんす。」
やきう
「それ、昔のSONYと同じ戦略やん。で、SONYは結局スマホでボロ負けして撤退気味やし。」
かっぱ
「いやいや、SONYは今めっちゃ復活しとるやろ。PlayStationとか映画事業とか、多角化に成功しとる。」
でぇじょうぶ博士
「それが難しいでやんす。シャープは鴻海傘下で、親会社の戦略に従わないといけないでやんす。自由に身動きできないでやんすよ。まるで、親の決めた相手と結婚させられた花嫁のようなもんでやんす。」
やきう
「それ、めっちゃ不幸な結婚やんけ。離婚したらええやん。」
かっぱ
「簡単に言うなや。離婚したら財産分与で何も残らんで。鴻海がおらんかったら今頃倒産しとるんやから。」
ずん
「むむむ。じゃあ、シャープは幸せになれないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「そうとも限らないでやんす。鴻海の資本力とグローバルネットワークを活用すれば、単独では不可能だった規模の事業展開ができるでやんす。問題は、その中でどうやって『シャープらしさ』を保つかでやんすね。」
やきう
「結局、金持ちの愛人ポジションってことやろ。プライドはズタズタやけど、生活は保証されとる。」
かっぱ
「お前、例えが下品やな。でも的を射とるわ。」
ずん
「ねえねえ、沖津社長って有能なのだ?無能なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「沖津社長は2023年に就任したばかりでやんすが、シャープ生え抜きの技術者出身でやんす。液晶技術のエキスパートでやんすね。技術はわかるでやんすが、経営手腕はこれからが正念場でやんす。」
やきう
「技術屋が社長になると大抵失敗するパターンやん。技術は凄いけど、商売は下手くそっていう。」
かっぱ
「それはステレオタイプやで。ジョブズだって技術屋やったし、イーロン・マスクもエンジニア出身や。」
ずん
「じゃあ沖津社長も次のジョブズになれるのだ!?」
でぇじょうぶ博士
「さすがにそれは言い過ぎでやんす。ジョブズは天才でやんすし、マスクは狂人でやんす。沖津社長は普通の優秀な技術者でやんすよ。」
やきう
「普通じゃダメなんやで。今の時代、狂ってなきゃトップに立てへんのや。まともな奴はサラリーマンで終わるんや。」
かっぱ
「お前、引きこもりニートのくせに偉そうやな。」
ずん
「あれ?やきうって引きこもりだったのだ?知らなかったのだ!」
やきう
「ちょっと待てや!ワイはエリートサラリーマンやぞ!嘘つくなや!」
でぇじょうぶ博士
「まあまあ、落ち着くでやんす。話を戻すと、シャープの今後の課題は、鴻海の資源を活用しつつも、独自性を失わないバランス感覚でやんす。これは非常に難しい綱渡りでやんすよ。」
かっぱ
「せや。鴻海の言いなりになったら個性が死ぬし、反抗したら資金が切られる。まさにジレンマやな。」
でぇじょうぶ博士
「一つの方法は、ニッチ市場を攻めることでやんす。大量生産品では中国メーカーに勝てないでやんすから、特定の分野で圧倒的なシェアを取る戦略でやんすね。例えば、業務用の医療機器向けディスプレイとか、特殊用途の製品でやんす。」
やきう
「それ、儲かるんか?ニッチ市場なんて規模小さいやろ。」
かっぱ
「規模は小さいけど、利益率は高いで。大手が参入しにくい分野やから、独占できれば美味しいビジネスや。」
でぇじょうぶ博士
「可能性はあるでやんすが、確実ではないでやんす。競合他社も同じことを考えてるでやんすからね。結局は、技術力とブランド力、そして運でやんす。」
やきう
「結局、運かいな。それならワイでも社長できるやんけ。」
かっぱ
「お前が社長になったら、初日で会社潰れるわ。」
ずん
「ところでさ、シャープって昔は凄かったのだ?おじいちゃんが『昔はシャープが一番だった』って言ってたのだ。」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。1980年代から2000年代初頭にかけて、シャープは液晶技術で世界のトップを走ってたでやんす。亀山モデルのAQUOSなんて、『世界の亀山』って呼ばれるほど有名だったでやんすよ。」
やきう
「で、その亀山工場も今はどうなっとんのや?」
かっぱ
「記事によると、大型液晶工場は売却されたらしいで。つまり、シャープの象徴みたいな工場が、もう手元にないってことや。」
ずん
「えええ!?それって、野球選手がバット売っちゃったみたいなものなのだ!?」
でぇじょうぶ博士
「いい例えでやんすね。まさにその通りでやんす。シャープは生き残るために、自分の強みだった液晶事業を手放したでやんす。これは戦略的撤退と言えばカッコいいでやんすが、実際は敗北を認めた形でやんす。」
やきう
「完全に負け犬やんけ。それで『らしさを取り戻す』とか言われても、説得力ゼロやな。」
かっぱ
「まあ、厳しいけど事実やな。ただ、液晶事業から撤退したからこそ、新しいことに挑戦できるとも言えるで。」
ずん
「新しいことって、さっき言ってたEVとかAIのことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「そうでやんす。液晶にこだわってたら、時代に取り残されてたでやんす。今はディスプレイ市場が飽和してるでやんすからね。むしろ、新しい分野に舵を切ったのは正解かもしれないでやんす。」
やきう
「でも、それで成功する保証はないやろ。結局、博打やんけ。」
かっぱ
「経営なんて全部博打やで。成功するか失敗するか、やってみんとわからん。」
ずん
「じゃあ、シャープは今ギャンブルの真っ最中ってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まあ、そういう見方もできるでやんすね。ただし、根拠のない博打じゃなく、計算された賭けでやんす。鴻海の資本力とネットワークがあるでやんすから、単独でやるよりは勝算があるでやんすよ。」
やきう
「計算された賭けって、競馬で『このジョッキーは勝率高いから』って理由で馬券買うようなもんやろ。結局、外れるときは外れるんや。」
かっぱ
「お前、競馬やってんのか?引きこもりのくせに。」
ずん
「喧嘩はやめるのだ!ところで、はかせ、鴻海流改革の『功』と『罪』って結局何なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「いい質問でやんすね。まず『功』は、倒産寸前だったシャープを救い、黒字体質に戻したことでやんす。従業員の雇用も守られたでやんすし、ブランドも存続してるでやんす。これは大きな功績でやんすよ。」
かっぱ
「せやな。もし鴻海が買収してなかったら、今頃シャープは存在してへんかったかもしれん。」
でぇじょうぶ博士
「『罪』は、シャープの独自性やブランド価値が薄れたことでやんす。鴻海の下請けのようになり、『シャープらしさ』が失われたでやんすね。技術者の士気も下がり、優秀な人材が流出したとも言われてるでやんす。」
ずん
「それって、命は助かったけど、魂は死んだみたいな感じなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「おおっ!ずんにしては鋭い指摘でやんす!まさにその通りでやんす。生き残ったけど、かつての輝きは失われたでやんすね。」
やきう
「結局、ゾンビ企業ってことやんけ。生きてるけど死んでる。これは草。」
かっぱ
「お前、言い方ひどすぎやろ。でも、否定できんのが悲しいな。」
ずん
「じゃあ、これからシャープはどうなるのだ?復活できるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それは誰にもわからないでやんす。沖津社長の手腕次第でやんすね。ただし、過去の栄光にすがるのではなく、新しい価値を生み出せるかが鍵でやんす。」
やきう
「新しい価値って具体的に何やねん。抽象的すぎてわからんわ。」
かっぱ
「例えば、AIを活用した家電とか、EVに搭載する高性能ディスプレイとか、そういうのやろ。」
ずん
「でも、それって他の会社もやってるのだ。差別化できるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「そこがポイントでやんす。差別化できなければ、価格競争に巻き込まれて終わりでやんす。シャープが生き残るには、『これはシャープにしか作れない』という製品を生み出す必要があるでやんすよ。」
やきう
「それができたら苦労せんわ。簡単に言うなや。」
かっぱ
「まあ、確かに難しいけどな。でも、挑戦する価値はあるで。」
でぇじょうぶ博士
「ずんは単純でやんすね。でも、そういう純粋な応援も大事でやんすよ。」
やきう
「ワイは応援せんで。どうせまた失敗するんやから。」
かっぱ
「お前、性格悪すぎやろ。もうちょっと素直になれや。」
ずん
「ねえねえ、最後に聞きたいんだけど、シャープが復活したら、ボクたちの生活って変わるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「直接的には変わらないでやんすが、間接的には影響があるかもしれないでやんす。例えば、シャープが革新的な製品を出せば、他社も追随して市場全体が活性化するでやんす。そうすれば、消費者にとっても選択肢が増えるでやんすよ。」
やきう
「結局、大して変わらんってことやな。ワイらには関係ない話や。」
かっぱ
「そんなことないで。日本企業が元気になれば、経済全体も良くなるやろ。」
ずん
「そっか!じゃあシャープには頑張ってほしいのだ!」
やきう
「お前、さっきも同じこと言うてたやろ。ボキャブラリー少なすぎやろ。」
ずん
「うるさいのだ!ボクは素直に応援してるだけなのだ!でも正直、シャープが復活するより、ボクが出世する方が先な気がするのだ!」