ずん
「なんかオオタニが3本ホームラン打って10三振取ったらしいのだ。でも野球のルールよく知らないから、これって別にすごくないんじゃないのだ?」
やきう
「お前アホか。それ言うたら、お前が朝起きて会社行って帰ってくるのと同じレベルやぞ。つまり誰でもできることやな。」
でぇじょうぶ博士
「違うでやんす!これはまるで...いや、例えようがないほどの快挙でやんす。1試合で3ホームラン打って10三振取るなんて、おいらの計算によると...じゃなくて、史上初の偉業でやんすよ!」
かっぱ
「ほんまにクレイジーやな。ワイかて河童のくせに泳げへんけど、これは認めざるを得んわ。」
ずん
「でもさ、試合の2日前まで打撃不振だったんでしょ?それがいきなり3本も打てるって、なんか怪しくないのだ?」
やきう
「せやな。ワイは毎日不振やけど、2日で復活とか都合よすぎやろ。ドーピングちゃうか?」
でぇじょうぶ博士
「バカモノ...じゃなくて、秘密は屋外練習でやんす。登場曲『フィーリング・グッド』を流しながらリラックスして打ったら、感覚が戻ったんでやんすよ。」
かっぱ
「音楽でそんな変わるんか?ほな、ワイも演歌流しながら相撲取ったら横綱なれるんちゃうか。」
ずん
「14本柵越えって書いてあるけど、練習でそんなに打ったら疲れちゃうんじゃないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それが二刀流の恐ろしさでやんす。13日間登板がなかったおかげで、投球練習もバッティング練習も両方できたんでやんす。まるで...普通の選手が休養してる間に、おいらが研究論文3本書き上げるようなもんでやんすね。」
やきう
「お前、論文なんか書いたことないやろ。嘘つくなや。」
かっぱ
「4回の場外ホームランが143メートルって、ウィリー・スタージェル以来らしいで。73年ぶりやて。」
ずん
「73年前って...ボクのおじいちゃんもまだ生まれてないのだ。そんな昔の記録を破るって、オオタニはゴッドファーザーというより、もはや神様なのだ?」
でぇじょうぶ博士
「ゴッドファーザーってのは記者が言った表現でやんすが、確かに野球界の神様と呼んでも過言じゃないでやんすね。おいらもこんな天才見たことないでやんす。」
やきう
「ワイ、オオタニのことゴッドファーザーやなくてゴッドマザーって呼ぶわ。だって母性本能くすぐられるもん。」
ずん
「でもさ、初回に投手として3者連続三振取った直後に先頭打者ホームランって、体力的に大丈夫なのだ?疲れないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それがオオタニの超人性でやんす。投げて走ってすぐ打つなんて、まるでおいらが徹夜で研究した後にフルマラソン走るようなもんでやんす...って、おいらには絶対無理でやんすけどね。」
やきう
「お前、さっきから『まるで』ばっかりやな。語彙力ないんか?」
かっぱ
「7回まで二安打無失点て、投手としても完璧やん。ほんで7回裏に3本目のホームランって、もう意味わからんわ。」
ずん
「ポストシーズンで左投手の内角攻めに苦戦してたって書いてあるけど、この試合は右投手だったから打ちやすかったらしいのだ。てことは、相手が左投手だったら負けてたってこと?」
でぇじょうぶ博士
「そうとは限らないでやんす。アジャストメント能力があるから、次回左投手と対戦しても対策を練ってくるはずでやんすよ。」
やきう
「アジャストメントって何やねん。カタカナ使うなや。ワイには『調整力』って言え。」
かっぱ
「球場が揺れるほどの歓声やったらしいな。地震かと思ったわ。」
ずん
「観客が『目の前で歴史がつくられていく』って大興奮してたんだって。でもさ、ボクはテレビで見てたから歴史の現場にいなかったのだ。これって損してるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「損かどうかは人それぞれでやんすが、確かにあの場にいた人たちは一生の思い出になったでやんしょうね。おいらも行きたかったでやんす...でも、おいらには渡航費がないでやんす。」
かっぱ
「しかしシリーズMVPまで取ったんやろ?もう完璧やん。」
ずん
「てかさ、この記事書いたボブ・ナイチンゲール記者って、30年以上大リーグ取材してるベテランなんでしょ?その人が『クレイジーな夜』って言うくらいだから、本当にヤバいことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。30年以上のキャリアを持つ記者が『クレイジー』と表現するということは、これまで見たこともないレベルの出来事だったということでやんす。」
やきう
「せやけど、大谷以外の選手はどないやったんや?チームメイトも活躍したんか?」
かっぱ
「記事には書いてへんな。完全にオオタニ一色やん。他の選手がかわいそうやわ。」
ずん
「ワールドシリーズ進出おめでとうなのだ!でもボク、ワールドシリーズって世界大会じゃなくてアメリカの大会だって最近知ったのだ。詐欺なのだ!」
でぇじょうぶ博士
「まあ、確かに『ワールド』という名前は大げさでやんすが、世界最高峰のリーグであることは間違いないでやんす。」
かっぱ
「にしても2年連続ワールドシリーズ進出って、ドジャースも強いんやな。」
ずん
「でもさ、オオタニがいなかったら進出できなかったんじゃないのだ?ぶっちゃけワンマンチームなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それは違うでやんす。確かにオオタニの貢献度は高いでやんすが、チームスポーツである以上、他の選手の支えがあってこその快挙でやんすよ。」
やきう
「はいはい、綺麗事乙。結局オオタニ様々やろ。」
かっぱ
「まあ、認めたくないけどそうやな。ワイかて嫉妬するわ。」
ずん
「飛距離143メートルのホームランって、東京ドームだったらどこまで飛ぶのだ?外野スタンド突き抜けて外に出ちゃうのだ?」
でぇじょうぶ博士
「東京ドームの構造上、屋根があるから外には出ないでやんすが、確実に最上段まで届くでやんすね。もしかしたら天井に当たるかもしれないでやんす。」
かっぱ
「しかし左投手に苦戦してたのが、右投手相手だと3本も打つって、わかりやすすぎやろ。」
ずん
「じゃあ次のワールドシリーズでは相手チーム、左投手ばっかり出してくるんじゃないのだ?オオタニ封じ作戦なのだ。」
でぇじょうぶ博士
「その可能性は高いでやんすね。でも、オオタニはそれを見越して対策を練ってくるはずでやんす。イタチごっこでやんすよ。」
やきう
「イタチごっこって、結局どっちが勝つんや?」
かっぱ
「そら、オオタニやろ。何回でも進化するタイプやで、あいつ。」
ずん
「登場曲『フィーリング・グッド』を流しながら練習したら調子が戻ったって、音楽の力ってすごいのだ?ボクも仕事の前に聴いたら優秀なエリート会社員になれるのだ?」
でぇじょうぶ博士
「それは無理でやんす。ずんの場合、根本的な才能が...いや、音楽だけでは解決できない問題が多すぎるでやんす。」
かっぱ
「まあ、音楽はあくまでリラックスするための手段であって、実力がなきゃ意味ないわな。」
ずん
「むぅ...じゃあボク、『フィーリング・グッド』じゃなくて『フィーリング・バッド』聴いて開き直るのだ!逆転の発想なのだ!」