ずん
「スパイ防止法って、映画みたいでカッコいいと思ってたのだ!これで日本も安全になるのだ!」
でぇじょうぶ博士
「甘いでやんす、ずん君。現代のスパイ活動は、黒スーツにサングラスの怪しい男がアタッシュケースを持ち歩くようなものじゃないでやんす」
やきう
「ワイもそう思うわ。お前の想像力、昭和で止まっとるんちゃうか」
でぇじょうぶ博士
「中国の『千粒の砂戦略』が典型でやんす。普通の学生やサラリーマンに見える人たちが、それぞれ小さな情報を集めるでやんす。一人一人は何も悪いことをしてないように見えるでやんすが...」
やきう
「つまり、ターゲットがいつコンビニ行くかとか、会社で何時に帰るかとか、そういう地味な情報を別々の奴が集めとるってことか?」
でぇじょうぶ博士
「その通りでやんす。パズルのピースを別々の人が持っていて、完成図を知ってるのは司令塔だけでやんすね」
でぇじょうぶ博士
「そこが問題でやんす。個々の行動だけ見れば、ただの日常観察でやんすからね。スパイ防止法を作っても、『あなた、近所の人の帰宅時間知ってますね!逮捕です!』とはならないでやんす」
やきう
「ほな、このスパイ防止法って意味ないやんけ。税金の無駄遣いやな」
でぇじょうぶ博士
「元自衛隊情報保全隊の専門家も『今時スパイなんて非効率』と言ってるでやんす。サイバー攻撃の方がよっぽど効率的でやんすからね」
ずん
「えぇ...じゃあなんで政府はスパイ防止法を作ろうとしてるのだ?」
やきう
「そら、『何かやってる感』を出すためやろ。国民は『スパイ』って言葉に反応するからな」
でぇじょうぶ博士
「まるで蚊を叩くためにロケットランチャーを買うようなもんでやんす。本当に必要なのはサイバーセキュリティの強化でやんすが、それは地味で票にならないでやんすからね」
ずん
「でも、千粒の砂戦略って怖いのだ...防ぎようがないってことなのだ?」
でぇじょうぶ博士
「検証が難しい人間の情報収集より、サイバー空間での能動的防御の方が効果的でやんす。デジタルの足跡は消せないでやんすからね」
やきう
「つまり、アナログな法律でデジタル時代の脅威に対抗しようとしとるわけか。時代遅れもええとこやな」
ずん
「じゃあボク、これからは近所の人を疑って生活しなきゃいけないのだ?」
でぇじょうぶ博士
「...ずん君、あなたが監視される価値のある人物だと思ってるでやんすか?」
やきう
「草。お前が持ってる秘密って、せいぜい『昨日の晩飯何食ったか』程度やろ」
ずん
「む...確かに...でもボクだって、いつか出世して大物になるかもしれないのだ!」
でぇじょうぶ博士
「その頃には、AIが全ての情報を監視してる時代になってるでやんす。人間のスパイなんて、もはや骨董品でやんすよ」
やきう
「ほんで、その監視AIを中国が開発しとったら元も子もないやんけ」
ずん
「じゃあボクたち、もう手遅れってことなのだ...?」
でぇじょうぶ博士
「手遅れというより、戦う土俵が違うでやんす。20世紀の武器で21世紀の戦争に挑もうとしてるようなもんでやんすね」
やきう
「結局、政治家が自分の功績作りたいだけってオチやな。本気で国防考えとったら、もっと別のことやっとるわ」
ずん
「むぅ...じゃあボクはどうすればいいのだ?」
でぇじょうぶ博士
「まず、SNSに自分の行動を全部アップするのをやめることでやんす。あなた、昨日も『今からラーメン屋行くのだ!』ってツイートしてたでやんすよね」
やきう
「自分から情報バラまいとるやんけ。千粒の砂どころか、砂浜全部公開しとるわ」
ずん
「あっ...それはボクのラーメン愛を世界に伝えるための崇高な行為なのだ!監視とは違うのだ!」