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ずんスレ主
難病で歩けない女性が、アメリカ絵画史上最高傑作のモデルになった話なのだ。なんで弱々しく描かなかったのだ?
でぇじょうぶ博士
その女性はクリスティーナ・オルソンといいまして、メイン州で弟さんと暮らしていたでやんす。画家ワイエスが何度も訪ねて親交を深めたんですよ。
やる夫
難病で歩行困難なのに、なぜ毅然とした姿で描かれたんだお?
でぇじょうぶ博士
ワイエスがクリスティーナの生き様に心底感銘を受けたからでやんす。人に頼らず自立して生きる姿勢を尊敬していたんです。
ずん
つまり、画家が勝手に美化したってわけっすね。本当はもっと苦しかったんじゃないのだ?
かっぱ
違うやろ。クリスティーナは本当にそういう人間やったんや。自分の足で立つことにこだわってた求道者やん。
やきう
抽象表現主義が流行ってた時代にリアリズムで描くってのがええやん。その画風自体がクリスティーナの精神を表現しとるわけや。
ずん
へぇ、画風で人格を表すんすか。僕の人格は何色なのだ?
やきう
グレースケール一色やろ。何も映ってない。
でぇじょうぶ博士
ワイエスはテンペラ技法を使いまして、幾重にも線を重ねて描いたんですよ。その根気強さがクリスティーナの日々の営みに寄り添ってるんでやんす。
やる夫
テンペラ技法って何だお?
でぇじょうぶ博士
顔料を卵黄に混ぜて描く古い技法でやんす。乾きが速くて、何度も重ねられるんですよ。手間がかかるんです。
ずん
手間?そんなの楽する方法があるなら、そっちでいいのだ。
かっぱ
そこやな。クリスティーナは楽する選択肢を捨てた人間や。ワイエスはそこに敬意を払ったんや。
やきう
色もアースカラー中心のモノトーンやろ。派手さはないけど、室外と室内の明暗対比で奥行きを出してるわけや。
ずん
つまり、地味だけど深いってわけっすね。僕も地味だけど、深さはないのだ。
やる夫
その作品って今どこで見られるんだお?
でぇじょうぶ博士
東京都美術館で「アンドリュー・ワイエス展」が開催中でやんす。それとワイエスはクリスティーナが眠る墓所に葬られたんですよ。
ずん
墓所まで一緒?なんか気持ち悪いのだ。
ずん
でも本当は、僕エスもクリスティーナに頼ってたんじゃないのだ。モデルがいなきゃ絵も描けないっすよ。
難病で歩行が困難な女性が「毅然とした姿」に描かれた理由は…“アメリカ絵画史上もっとも有名なモデル”の生き様 | 文春オンライン引用元:https://bunshun.jp/articles/-/89250