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京都の闇を余すところなく描く…直木賞候補作・月村了衛『虚の伽藍』 | 文春オンライン

2025/01/07 23:05

ずん

「バブル期の京都で僧侶がヤクザと絡む話って、なんかもう設定だけでお腹いっぱいなのだ。これ、どういう意図で書かれたの?」

でぇじょうぶ博士

「それは興味深い質問でやんすね!『虚の伽藍』は、人間の欲望や信仰心をテーマにした作品でやんす。架空の宗派“燈念寺派”を舞台に、不正な不動産取引や暴力団との関係性を通じて、主人公凌玄が信念と出世の狭間で葛藤する姿を描いているでやんすよ。」

やきう

「いやいや、僧侶がヤクザと手組むとか草生えるわ。清廉潔白なイメージどこ行ったんや?これもう“坊主丸儲け”どころか“坊主闇堕ち”やろ。」

ずん

「確かに。でも、この和久良ってキャラ、メフィストフェレス的って言われてるけど、それって悪魔みたいな存在なのだ?」

でぇじょうぶ博士

「そうでやんす!和久良は凌玄を闇社会へ誘うフィクサー的存在として描かれているでやんす。彼との関係性が物語全体の緊張感を高めているポイントでもあるでやんすね。」

やきう

「ほーん。でも結局、“人間には見たいものしか見ない愚かさ”とか言われても、お前らもこの本読まなかったらその愚かさに気づけへんかったわけやろ?説得力ゼロちゃう?」

ずん

「なるほど…つまり僕も、自分が賢くて優秀だと思い込む愚かな人間だったということなのだ…」

でぇじょうぶ博士

「いや、それ以前にずんはそもそも自分を過大評価し過ぎてるだけじゃないでやんすか?」

ずん

「えっ!?ボクそんなことないっすよ!ただ、この本読むと僕もヤクザになれる気がしてきたのだ!」